三種の神器は絶滅危惧種?

新年度のスタートにあたって

草の戸も 住み替はる代ぞ 雛の家 (松尾芭蕉)

(住み慣れたあばら家も主人の替わるときがきました。つぎの住人は娘のために雛人形を飾ったりして華やぐ家になるだろうなあ。)

雛祭りは3月の行事なのに、4月のコラムで取り上げるのは変じゃないか、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、江戸時代、雛祭りは旧暦の3月(桃の節句)に行われていましたので、今の4月に当たります。明治以降に新暦の3月3日に行われることが多くなりましたが、一部の地方では旧暦にあわせ4月3日に祝うところもあるようです。

さて、4月、新年度が始まり、進学・入社・転勤など新しい土地や職場で新生活をスタートされる方も多いと思います。

冒頭の句は松尾芭蕉の「おくのほそ道」に出てくる最初の句です。「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり~」という有名な文章の結びにこの句が記されています。

芭蕉は「おくのほそ道」で東北・北陸などを巡り、各地で数多くの名句を残しましたが、旅立ちにあたり、この旅で自分の新たな境地を開拓しなければならないという強い思いを持っていたようです。そこで自分の巣立ちを意図して「雛の家」という言葉を用いたとも言われています。

そんなことから、この句は新しいステージに向けて羽ばたこうとする決意の句であり、4月というスタートの時期にふさわしい句とも言えるでしょう。

新生活に必要な「三種の神器」

さて、新しい環境で生活を始めるにあたり取り揃えなければならないものはたくさんあります。

実家から 持ち出すタオル 選ぶ春 (藤井隆)

タオルのような小物ももちろんですが、家電製品は必需品です。できれば生活をより便利に、より豊かにしてくれるものが欲しいところです。

その時代を象徴する家電製品は天皇が継承する神宝になぞらえて、昔から家電の「三種の神器」と呼ばれていました。1950年代後半のそれは、「白黒テレビ」、「洗濯機」、「冷蔵庫」でした。当時は、たいへん高価なものだったようです。

1960年代半ばには、「カラーテレビ(Color television)」、「クーラー(Cooler)」、「自動車(Car)」が新たな「三種の神器」なりました。これら3つの製品の頭文字を取って「3C」とも呼ばれていました。

時代は移り、令和の時代の「新・三種の神器」は何かと言うと、諸説あるようですが「ロボット掃除機」、「全自動洗濯乾燥機」、「食器洗い機」が「新・三種の神器」と呼ばれているようです。

経理の「三種の神器」

経理にも「三種の神器」があるという話を聞きました。「定規」、「指サック」、「電卓」の3つがその神器です。

「定規」は線を引くというよりも、例えば経費のリストと領収書の原本が合っているかなど書類のチェックをする際に、行を見間違えないよう一行ずつずらして見て行く時に重宝します。

また、たくさんの書類を扱う経理業務に「指サック」は欠かせません。伝票の枚数を数えたり、つづられた書類の中から必要なページを探したりするのに力を発揮します。最近の指サックはカラーも豊富で、ネイルをした爪の長い女性用に先端に穴が空いたものもあります。

最後に「電卓」。さすがに今、算盤を使っている方は少ないと思いますが、算盤の有段者同様、ブラインドタッチで、文字通り目にも止まらぬ早さで電卓のキーを打つまさに神業を身につけた方もいらっしゃいます。

絶滅するか? 経理の「三種の神器」

一般的には、経理の現場でこうした「三種の神器」を見ることは少なくなっているように思います。これら三種は絶滅危惧種と言っては言いすぎでしょうか。もちろん「三種の神器」を否定するものではありませんし、まだまだ活躍している職場はたくさんあります。

ただ、神器を使いこなしている経理担当者や経営者の中に、この「三種の神器」が絶滅の恐れがあることに気がついていない、あるいは気づいていながら放ったままの人がいるのではないかが気がかりです。

経理業務の流れは会社によって、それぞれのやり方があり部外者があれこれ口を挟むことは難しい面がありますが、一方で社内にだけ目を向けていると現実が理解できない場合があります。

前回のコラム『DX(デジタルトランスフォーメーション)は間接部門を消滅させるのか(後編)』の中で、「DXは長期利益のための競争優位を構築する手段の一つであり、DXなしで利益を上げることができれば、無理にDXを推進する必要はない。手段と目的を取り違えてはいけない。」と述べました。

経理の三種の神器も同様で、自分の会社に合っていれば問題はないのですが、もし従来の方法だけでないいろいろな方法があるということを知らない、あるいは知ろうとしない思考停止の状態にあるとしたら、これは大いに問題です。

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